街を歩いていると、ラーメン屋の前にズラリと人が並んでいる光景を目にする。

特に家系ラーメンの店などに群がる連中を見ていると、「正気なのか?」と疑いたくなる。

たかだか一杯のラーメンを食べるためだけに、貴重な時間と労力をドブに捨てる神経が到底理解できない。

人生において時間は最も貴重なリソースである。

それにもかかわらず、雨の日も風の日も、あるいは猛暑の中で1時間も2時間も路上に立ち尽くす。

その感覚は完全に異常だ。

並んでいる時間に読書ができるわけでもなく、生産的な活動ができるわけでもない。

ただスープに豚骨と醤油を混ぜ合わせただけの塩分過多な麺類をすする目的のために、自らの貴重な命の時間を切り売りしている事実に、なぜ気づかないのだろうか。

「グルメ」や「こだわり」などではなく、単なる味覚障害と集団催眠の産物に過ぎない。

周囲が並んでいるから美味しいに違いないという思考停止、そして「並んだのだから美味しかったと思いたい」という自己正当化に過ぎないのだ。

世の中には並ばずに食べられる美味しい食事がごまんと存在する。

わざわざ混雑する時間帯に長蛇の列を作り、近隣の迷惑も考えずに歩道に群がる姿は滑稽ですらある。

食事とは本来、身体の栄養補給であり、日々の生活を滑らかにするための営みであるはずだ。

それを「修行」か何かと勘違いし、行列に並んでまでコッテリとしたラーメンをありがたがる連中とは、一生分かり合えることはないだろう。

どれだけ世間が持ち上げようとも、ラーメン一杯のために行列を作る連中の感覚だけは、どうしても理解しがたい。