アニメ『トリコ』の魅力を語る上で、個人的にどうしても外せない要素がある。 それは本編の展開やバトルシーンそのものというよりも、番組冒頭に差し込まれる「わけのわからない創作動植物」の紹介パートだ。

作中に登場する奇想天外な生き物や食材の数々は、架空の生態系や世界観を瞬時に感じさせてくれ、視聴者のワクワク感を一気に引き立ててくれる。 冒頭の数分間に詰まったあの独特なセンスと発想力こそが、作品の中で最も面白く、強烈な印象を残している部分だと言っても過言ではない。

一方で、いざ本編が始まってみるとストーリー全体のテンポや展開に関しては、冒頭のインパクトに比べるとやや微妙に感じてしまう場面も少なくない。 創作料理や珍しい動物たちのアイデアが非常に優れているだけに、本編のドラマ部分とのギャップが際立ってしまうのは少し惜しいところだ。

とはいえ、あの冒頭パートが持つ唯一無二のワクワク感と珍妙な世界観は、今振り返ってもやはり『トリコ』というアニメならではの大きな見どころであり、魅力的な要素であったと感じる。