AIが普及しても肉体労働は減らない
情報関連の品質が上がるだけで肉体労働は減らないんだよね https://t.co/J99cyuwoZj
— まきえたん☘️🥦 (@makietanX) December 3, 2024
「AIが普及すれば仕事は減るのか?」という問いに対して一蹴した。
「情報関連の品質が上がるだけで肉体労働は減らないんだよね」
DX(デジタルトランスフォーメーション)やAIの進化によって、あらゆる労働から解放されるかのような幻想を抱きがちだ。
しかし現実は非情である。
どれだけ情報の処理速度が上がり、データの精度が向上しようとも、物理世界を動かす「肉体労働」そのものが自動的に消滅することはない。
パソコンの普及によって、かつて手書きや電卓で行われていた書類作成やデータ集計のスピードは爆発的に上がった。
では、事務職の仕事は激減しただろうか。
答えは否である。
効率化によって浮いた時間は、さらなる「別の仕事」や「より高頻度な情報更新」で埋め尽くされただけだった。
情報関連の品質が上がるということは、扱う情報量が激増することを意味する。
結果として、現場はその情報に振り回され、むしろ業務が過密化していく。
医療、物流、介護、建設、そして製造業の現場を考えてみてほしい。
電子カルテがどれだけスマートになり、AIによる画像診断の精度が上がっても、実際に患者の体にメスを入れ、処置を施すのは医師の肉体である。
ECサイトの注文システムが最適化されても、トラックを運転し、荷物を玄関先まで運ぶ物理的な労働は残る。
情報空間の品質が上がれば上がるほど、物理世界(現実)とのギャップが浮き彫りになる。
システムが「秒速」で処理した仕事を、肉体が「時速」で追いかける構図が生まれ、肉体労働の負担はむしろ増大することすらあるのだ。
物理的な労働を減らすために本当に必要なのは、ソフトウェアの進化(AIやIT)だけではない。
それを現実世界に反映させるハードウェアの進化(ロボティクスや自動運転技術)である。
しかし、複雑で臨機応変な対応が求められる肉体労働を完全にロボットへ代替するコストは、ホワイトカラーの業務をAIに代替するコストよりも遥かに高い。
当面の間、私たちは「最高峰のITシステムによって、限界まで効率化された肉体労働を指示される」という、皮肉な未来を生きることになるだろう。
「ITが入れば楽になる」という盲信は、現場を疲弊させる。
情報関連の品質向上は、あくまで意思決定や管理をスムーズにするための道具に過ぎず、物理的な労働をゼロにする魔法ではない。
私たちが目を向けるべきは、画面の向こう側のデータではなく、常に汗を流して動いている「現実の肉体」の側にある。
そこを直視しない限り、真の労働環境の改善は訪れない。