事実を書くと罰せられる変な国
まえがき
残念な事件が発生した
「嘘です」は嘘です
「お父さんに叩かれたというのは嘘です」
子どもが「嘘」だというとき、それは自分の身にふりかかる被害から逃れるための最終手段を使っているということを知る必要がある。 非力である小学生程度の子どもであればよく嘘をつく。大抵うまくいかない。 そして、結果的に親・先生達に怒られて「嘘でした。ごめんなさい。」という流れになる。 個人的には視認していないのに謝罪を要求してきた先生を知っているのでこの行為に対して好感がもてないのだが、 それはおいといて、「嘘でした。ごめんなさい。」と親・先生の指導なしに言える子どもはかなり少ない。 よって、今回の「嘘です」は「親の指示」の指示でやらされた可能性が超高い。
名誉毀損
勇一郎容疑者は児童相談所の職員に文書を示したあと「心愛をこのまま連れて帰る。これ以上、ひっかき回さないで欲しい。ひっかき回すようなことをする場合、児童相談所の職員個人を名誉毀損で訴えることも検討している」と述べたということです。
名誉毀損は事実であっても有罪になる摩訶不思議な法律です。 ただし、例外もあります。公共性があり真実であればいいのです。 事実は、本当にあった事柄、現実に存在する事柄。 真実は、嘘偽りのないこと、本当のことを意味する。
刑法
三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金。
(名誉毀き損) 第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀き損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。 2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。 (公共の利害に関する場合の特例) 第二百三十条の二 前条第一項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。 2 前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。 3 前条第一項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
親告罪なので訴訟しない限り罰せられることはない。
冒頭にある 公然と事実を摘示
という部分が「事実であっても有罪」につながる文面です。
「うんこを学校のトイレで漏らして放置したままの人に『うんこを漏らした人』と言う」のは名誉毀損になるみたい。
言った人は何も間違っていないし、言われた側もぐうの音も出ない。
が、言われた側が「名誉を毀損させられた」と言えば罪になるっぽい。
名誉 - 人の才能や努力の結果などに関する輝かしい評価。その光栄。ほまれ。
個人的には「うんこを漏らした天才児」とか関係性のないことを絡めた場合に有罪であるべきだと思う。 うんこを漏らしたのは自分の行動が原因だから自分の責任であり、その行為に対する他人の感情を法律で操作すべきではない。 もちろん、給食費が盗まれたときに「〇〇が怪しい」というのはダメだ。ただし、証拠があった場合であればいいだろう。
真実でも隠すの?
利用者の求めに応じてインターネット上のウェブサイトを検索し,ウェブサイトを識別するための符号であるURLを検索結果として当該利用者に提供する事業者が,ある者に関する条件による検索の求めに応じ,その者のプライバシーに属する事実を含む記事等が掲載されたウェブサイトのURL並びに当該ウェブサイトの表題及び抜粋を検索結果の一部として提供する行為の違法性の有無について,当該事実の性質及び内容,当該URL等が提供されることによって当該事実が伝達される範囲とその者が被る具体的被害の程度,その者の社会的地位や影響力,上記記事等の目的や意義,上記記事等が掲載された時の社会的状況とその後の変化,上記記事等において当該事実を記載する必要性など,当該事実を公表されない法的利益と当該URL等を検索結果として提供する理由に関する諸事情を比較衡量して判断し,当該事実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合には,上記の者は,上記事業者に対し,当該URL等を検索結果から削除することを求めることができる。
犯罪歴をインターネットに掲載する行為が名誉毀損になるという判決もあるらしいし、 真実がないがしろにされるケースもあったりで感情による判決ってのは嫌だなあと思う。 個人的にはすべての刑事事件は削除されてはいけないと思う。 民法程度の争いは別として、他人の生命・資産に影響を及ぼすから刑法になっているわけでそれを非公開にすることは国家全体の損失につながる。 皮肉を言うなら、 犯罪を犯した という「名誉」を隠蔽して毀損させるべきではないだろう。
近々、恩赦もあるので若干治安が悪くなる。それを隠蔽する行為となってしまうのに裁判所というものはよくわからん。 裁判官になるような人は普通の人ではない。もちろん形式上の投票はあるものの今まで一人も降りたこともない。 判例主義ってのは時代の流れに逆行するね。時代と共に価値観が変化するのだから 能動的にアクセスしないといけないインターネットをテレビのような受動的なメディアと同列に語っている現状に呆れるよ。 この日報自体もインターネットに公開しているので公共性があることになる。 一体、誰が見てるんだか。大規模アンケート調査をしても99%くらいは知らないと回答するだろう。本当に公共性があるか? 不特性少数=公共性か?昨日見たYoutubeの広告を覚えている人はいるか? おそらくいないだろう。そもそも見ていないかもしれない。 インプレッションですらまともに公共性かどうかを語ることはできない。
知る権利の逆なんてない
いじめで最も深刻なのは「無視」である。 あたかもそこに人がいないかのように接する。 あるのに、いるのに存在しないものとする。 「嘘」をついていることと何も変わらない。 偽っているのだから。
忘れたら誰かをいじめることになり、嘘をつきながら生きることになる。 本当にそんな社会でいいのだろうか。
「忘れられる権利」なんてものはない。 他人の記憶を消す行為が正当だという人達が存在する。 忘却は権利でも義務でもない。自由のもとにある行為だ。 そうでなければ、北朝鮮に拉致された人達のことを忘れなければならいのだから。 ましてや捏造したり、蒸し返してくる国家が存在するくらいなのに忘れたらダメでしょ。 性犯罪者は再犯を繰り返すというのに、5回も逮捕されてなお性犯罪をする学生がいたりもした。
5回逮捕も不起訴になった慶応大生 被害女性の精神的負担に配慮か - ライブドアニュース
5回の逮捕歴をもつ慶応大生が不起訴になった背景を、日刊SPA!が伝えた。刑事裁判をする場合、性犯罪被害者である女性の精神的負担が大きいと弁護士。被害者が裁判を望まずに示談が成立すれば、不起訴になる事案が多いそう
ニュースでは大学名しか出ていない。 というか5回も逮捕された人間を学生のままにしている大学側も恐ろしいけど…。 名前が出なくて得するのは示談を何度もやっている側の性犯罪者だけであり、 日本国内で生活する女性が性犯罪被害に遭う危険性を与えてしまっている。 国家が国民生活のリスクを高めてしまっている。本当にいいのかこれで。 インフルエンザですら予防が大事というのに犯罪は予防しない国家流石ですわー(嘲笑)。
民法
民法でも類似する判決がでている。
名誉毀損については、当該行為が公共の利害に関する事実に係りもつぱら公益を図る目的に出た場合において、摘示された事実が真実であることが証明されたときは、その行為は、違法性を欠いて、不法行為にならないものというべきである。
結果的に真実だったじゃん
そもそも暴力があると子どもが親族のところで生活していたのを 怪我がない というトンチンカンな回答で、父親の元へ戻した行為は罰せられるべきだと思う。
で、今回のキーとなったであろう「名誉毀損で訴える」については、 おそらく今回の件で職員が名誉毀損で訴えられても少額の罰金もしくは無罪だったんじゃないかなと思う。 人の命より50万円のほうが重いんじゃなく、三年以下の懲役より他人の命のほうが軽いってことだね。 あと今後の仕事のランクアップのためもあるけど、対応してた子供殺されちゃったらそれどころじゃないよ。
死ぬ必要のない命でしたね。 死んだほうがよさそうなおっさんは税金で拘置所・刑務所暮らしするのも解せないねぇ。 この事件も名前が隠されてしまうんだろう。
忘れたら死んだ子を社会がいじめることになり、嘘をつきながら生きることになる。 嫌だねそんなの。