冬のデスクワークは、手元との戦いだ。 暖房をつけていても、キーボードやマウスを操作する指先だけが冷え切ってしまうという悩みを持つ人は少なくない。

そんな中、エレコムの公式X(旧Twitter)アカウントが「その発想はなかった!」と大絶賛した、あるライフハックが話題を呼んでいる。

発端となったのは、筒井.xls氏のポストだ。 そこには、驚くほどシンプルかつ合理的なアイデアがイラスト付きで紹介されていた。

「寒いときポケットに入れて使えるのでトラックボールマウスは素晴らしい」

通常のマウスであれば、机の上で本体を縦横無尽に滑らせる必要がある。 当然、手は常に外気にさらされ、冷え切っていく。

しかし、トラックボールマウスは本体を固定したまま、親指や人差し指でボールを転がしてカーソルを動かすガジェットだ。 つまり、「手を置くスペース」さえあれば、そこが机の上でなかろうが、極端な話、上着やズボンの「ポケットの中」であろうが完全に動作するのである。

この一見奇妙な使い方は、実は理にかなったメリットをいくつも備えている。

手をポケットに入れたままPCの操作(特にブラウジングや動画視聴、ドキュメントの閲覧など)ができるため、指先の体温を奪われることがない。

背もたれに深く寄りかかったリラックスした姿勢や、腕を下ろした自然な体勢のまま作業ができる。肩こりや首の疲労軽減にも繋がる。

リプライ欄でも多くの同意を集めていたが、寝室やソファでリラックスしながらPCやタブレットを操作する際にも、布団の中に手を潜り込ませたまま操作が可能になる。

通常の据え置き型トラックボールをポケットに突っ込むのも手だが、世の中には最初から「空中で握って使う」ことを想定して作られた、Bluetoothハンディトラックボール(M-RT1BRBKなど)というジャンルも存在する。 これらポケットの中での操作性をさらに引き上げてくれる。

「マウスは机の上で動かすもの」という固定観念を捨てた瞬間、トラックボールは最強の防寒ガジェットへと進化する。

これから本格的な冬を迎えるにあたり、手元の冷えに悩まされているデスクワーカーは、ぜひこの「ポケット・イン・トラックボール」を試してみてはいかがだろうか。 一度この快適さを知ると、もう元の寒いデスクには戻れなくなるかもしれない。

次は、ポッケの中で使うキーボードを考えてみるのも面白いかもしれない。

キーボードもポケットで叩けば最強の防寒対策になるのではないか、という狂気とロマンに満ちたアイデアである。

言うまでもなく、マウスと違ってキーボードをポケット内で操作するのは至難の業だ。 実現するためには、いくつかの高いハードルを越えなければならない。

手元が1ミリも見えない暗黒のポケット空間で、ホームポジションを正確に維持し、一切のタイピングミスを許されない環境。 これは一般的なブラインドタッチの域を超え、もはや心眼の世界である。

第二に、サイズの問題だ。 一般的なキーボードをポケットに突っ込むのは物理的に不可能である。 もしやるならば、片手で操作できる超小型の左手デバイスや、テンキーサイズのミニマムなガジェットを仕込むしかない。

もし、この「ポッケの中でキーボード」を本気で実現しようとするならば、以下のようなアプローチが考えられる。

世の中には、片手の5本指だけで全ての文字を入力できる特殊なキーボード(コード入力式キーボードなど)が存在する。これを大きめのコートのポケットに忍ばせれば、理論上はポケットから手を一歩も出さずに長文を入力することが可能だ。

親指だけでタイピングするような、手のひらサイズのBluetoothミニキーボードをポケットに入れる方法だ。 これならハードルは多少下がり、ポケットの中でモゾモゾと親指を動かすだけで、怪しまれずにメモを取ることもできる。

「マウスをポケットに入れる」という天才的な発想から派生した、「キーボードもポケットへ」というさらなる欲望。

実際にやるとなれば、キー配列を完全に脳内に刻み込んだ者だけに許される孤高の領域となる。 しかし、もしこれをマスターしたならば、冬の寒さを完全に克服し、ポケットの中で涼しい顔をして凄まじい速度のテキストを生み出す「最強のデスクワーカー」が誕生することになるだろう。